

都山流尺八演奏家三好芫山
どの街でも地価の一番高い所はその街の中心地です。京都も例外ではなく河原町四条がその中心となり、四条通りは京都人と切っても切れない関係にあるのです。
ほとんどの若い京都人は休日になり余暇を楽しむ場合、この一角を中心に集います。(京都に繁華街が他にあることもあるが)
私も、中学・高校・大学と進学する中で、ほとんど遊びと言うとこの地へ来てウロウロしていました。昭和30年半ばには“バナナの叩き売り”があり、どこまで値が下がるかぽうっと見ていたものです。遊びが少なかった時代、映画を中心によく観ました。同年代の人のほとんどが同じであったと思います。しかし成人になると仕事や買い物が中心となり少しづつ西の方向に行くことが多くなります。四条烏丸を中心に銀行等の商業地的風景が多く、百貨店もあり大人のムードが漂います。街というのは年齢とともに接し方が変化します。100年以上続くお店の数がだんだん減り、今の街はどこにでもある街と同様に思われ、古都京都の特徴が少ないのが残念です。京都という地名は、ここに住む京都人のものだけではないのです。年間4500万人の観光客を迎える日本の京都なのです。それ故、このような中心地でも一味違う、京都の街作りがあればとよく感じます。
阪急電車が四条大宮から河原町四条まで延びた時、地下街を作るか否かで大論争が起きたと聞きます。今となっては商業地を作るのは無理と思いますが、あの空間はもっと利用すべきと考えます。伝統工芸品に限るフリーマーケット、ストリートマート、ストリートパフォーマンス、実演コーナー、ストリート美術館、京都がすべて解るインフォメーション等があり、その中で勉強し、日本の文化を知ると、本当の国際人になれるでしょう。通行人との問題は残りますが、殺風景な地下街があると志気も減退し、活性化が計れません。京都らしさをこの空間で表現することは、地上の各店にも良い影響を与えます。
昔、京都駅では宮城道雄が作曲した“春の海”が常時流れていた。
京都駅に降り立つ人々のお出迎えは“筝と尺八の音”だったのです。
四条通りもお正月になるとこの曲が流れていますが、常時和楽器の音が流れている美しい街にして欲しいと願っています。丁度、今は文化の還暦の歳です。京都に来てくださる多くの観光客に対する気配りをする中で、京都人に知らず知らずの内に古都の文化を知っていただき他都市と違う、重みのあるすばらしい街になって欲しいと願っています。
